ディープラーニングで目を持ったAI
「ディープラーニング(深層学習)」は、2006年ごろから始まった機械学習の新しい方法である。「データをもとに、コンピュータが自ら特徴量を作り出す」のが、これまでの学習とは違う特徴だ。
ディープラーニングによって、AIの画像認識の精度は飛躍的に向上した。その成果は、コンピュータに「運動の習熟」と「言葉の意味理解」をもたらす。松尾豊氏は、ディープラーニングを「人工知能研究における50年来のブレークスルー」と呼び、「ディープラーニングは機械に『目』をもたらした」と表現しているが、「これまでの機械やロボットには『目』がなかった」という言い回しには、それこそ「盲点」を突かれた思いがした。
さらに、松尾豊氏は10MTVオピニオンという動画メディアでアンドリュー・パーカーの著書『眼の誕生 カンブリア紀大進化の謎を解く』(草思社)との照合から、今後のAI搭載機械は爆発的な多様化の時代を迎えることを予見している。